HiraHira blog

保護犬と暮らしと、ときどき映画

2016-01-01から1年間の記事一覧

ミスター・ノーバディ

この作品は、非常にたくさんの人生パターンが時系列を前後させて出てくるので、つい其々のストーリーに没頭しそうになりますが、まずは、118歳のニモノーバディと言う老人が、死ぬ際に自分の人生の記憶を振り返り語っている、と言う大前提を押さえておきまし…

エクス・マキナ

人工知能って本当に要ります?主な登場人物は、人の良さそうな主人公とそのIT会社のあまり感じの良くない社長、そして研究途中の人口知能を搭載したエヴァ。途中までは、隔絶した施設の中でこの3人が、それぞれの思惑に基づいて騙し騙されの、誰が本当のこと…

ダーク・シャドウ

おもしろく加工し象徴的にしているのですが、意外にセクシャリティな場面が多いことに驚きました。ピュアな愛の心が有りながら、あっさり殺戮してしまう冷血なところや、コメディありホラーありの複雑なファンタジーで大人向けですね。白塗りジョニデ×ティム…

Mommy/マミー

何でフランス系の女性ってこんな魅力的な人が多いんだろう。人生をあるがままに飲み込んで、苦しみの中の刹那の幸せを噛みしめて笑っている。彼女にはその中で滲み出る美しさと強さを感じます。肝の座った本物の大人の女性を見た気がしました。ジャケットが…

ジェイソン・ボーン

2時間強、目まぐるしく上下左右し、秒単位でカットが切り替わる画面を追うのは正直辛かった。内容的には可もなく不可もなく、前3作品の集大成トレッドストーンの決着ではあるけれども、クオリティとしては既存の作品に勝るところは見当たらず、ボーンシリー…

人生の特等席

素晴らしい活躍をした人の人生にも、必ずかげりは訪れる。どんな社会的地位があっても、皆やがて老いて、普通にやっていたことが時代遅れと馬鹿にされたり、体力や記憶を患い相手にされなくなったり、時には忘れ去られたりする。しかし、人生とはそう言うも…

ニック・オブ・タイム

ジョニデとクリストファーウォーケンが出演しているとは思えない、ムチャクチャなサスペンスです。計画の酷さと設定に無理があり過ぎてコメディなのかと思うくらい。適当に選んだ一般人ジョニデに、人混みで、ある人物を狙撃させる??彼の射撃の腕がダメな…

オブリビオン

オールユーニードイズキルと同様、命の重さゼロ系終末SF。映像の美しさや躍動感で最後まで観れましたが、どの場面も音楽の引用も何処かで観たことのある感じが否めません。ミステリーの時間軸の部分はまずまず面白かったのですが、これも大体予想がついてし…

海洋天堂

余命数カ月の父と、自閉症の息子との絆と深い愛の物語。この子を残して逝かなければいけない、この子に何が残せるのか、と言う父の苦悩が胸をえぐり、心が震えて涙が止まりませんでした。細かな描写と心的目線の広さ、画で訴える力のある作品です。アクショ…

007 スペクター

オープニング映像は、反射的に「ドラゴンタトゥーの女」のオープニングを思い出させるアーティスティックな美しさで、観入ってしまいました。相変わらずスーツの似合う、冷たいダニエルクレイグボンド恒例の、崩れる建物に巻き込まれて一緒に落ちる目線、ボ…

ラブリーボーン

14歳で殺された少女の、死後の目線で語られる、悲しくも純粋なファンタジー。変質者に殺される少女の報道がある度に、何処にもぶつける事の出来ないやるせなさと救われない憤りが、全ての力を奪っていくのが解ります。以前、住職さんが仰っていた「子どもを…

50回目のファースト・キス

同じ事を、何度も何度も繰り返さなければならない、更にその終わりが見えない、そう言う状況に陥った時、あなたはどうしますか?と問われているような作品です。反射的に「恋はデジャブ」を思い出しました。主人公がタイムリープに陥ってしまい、同じ日を繰…

トム・ボーン

実話ベースの西部劇。そろそろドンパチやって決着つける時代が終わる頃、流れ者トムホーンが少年殺しの罪を着せられ裁判を受けるという話。作品の内容云々よりも、私は最近すっかり見なくなっていた古い西部劇の景色や雰囲気に浸っていました。何もない荒野…

アウトロー

「アウトロー」=溢れもの?例によって、体力も知力も無双状態のトムさまが拝めます。中盤までは、身の毛もよだつ冷酷な黒幕を探すミステリー要素たっぷりで、中々面白い私好みの展開だったんですが、演出はあか抜けなかったり、クサい部分が多々有りますね…

ベルリン・天使の詩

主人公は暗色の膝までのコートを着て、首にキチッとマフラーをした男性。霊として永遠に存在する彼。人間は彼に気付かない。彼らはあらゆる人の心の声に耳を傾けながら、途方もない時間を過ごしている。彼らはただ聞き続ける。ある時は寄り添い、ある時は肩…

オデッセイ

遥か彼方の星に、ただ一人取り残された究極に孤独な人間の心理描写、そんな絶望的な状況でも生き抜こうとする姿。知識と機転と少しのユーモアが希望をつなぐんですね。無人島漂着など楽勝に思えて来るほど、あらゆる人の気持ちを前向きにしてくれる作品では…

ファッションが教えてくれること

これは…『プラダを着た悪魔』の元ネタです…?よね?作品の事前情報を極力入れないで観るようにしているので、トンチンカンな事を言っていたらお許しを。違うとしても私の頭の中では、終始『プラダを着た悪魔』に重ねるように鑑賞していました。アメリカ版『V…

SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁

シリーズの延長線上の作品ですが、スピンオフのキャラクター全員集合のお祭り感もあり、予定調和とミステリーが上手くミックスされて面白かったです。画面の斬新さや面白さはそのままに、原作当時の中世と現代を行ったり来たり、というタイムスリップを『シ…

ボーダーライン

心動かされるPVに、これは是非大画面で観たいと思い映画館に行ってきました。やはりこの監督凄い。思った通り、心震える仕上がり。骨太でリアリティを追求した画面やストーリー展開に、手に汗を握るどころか、終始身体中に力が入ってしまって、映画館を出る…