トム・ボーン

実話ベースの西部劇。
そろそろドンパチやって決着つける時代が終わる頃、流れ者トムホーンが少年殺しの罪を着せられ裁判を受けるという話。
作品の内容云々よりも、私は最近すっかり見なくなっていた古い西部劇の景色や雰囲気に浸っていました。
何もない荒野、地平線に見える山々、乾いた空気、酒場と保安官と馬、ライフル。
死刑よりも自由がなくなる方が恐いと彼は言った。
結末は決して気持ちの安らぐものではなかったけれど、絶えず山を見つめていた彼の心の次元を、私は少し理解できる歳になったのかもしれない。
時代に迎合しない人間の生きにくさについて、しばし想いを馳せる時間になりました。