HiraHira blog

保護犬と暮らしと、ときどき映画

エクス・マキナ

エクス・マキナ (字幕版)

人工知能って本当に要ります?

主な登場人物は、人の良さそうな主人公とそのIT会社のあまり感じの良くない社長、そして研究途中の人口知能を搭載したエヴァ
途中までは、隔絶した施設の中でこの3人が、それぞれの思惑に基づいて騙し騙されの、誰が本当のことを言っているのか解らない謎に興味をそそられ、とても面白かったのですが、
謎が紐解かれた瞬間、一気にストーリーが平凡になります。人工知能と言うとてつもない賢さが全く機能していない、ただの男目線で描かれてしまうのが非常に残念です。結局、人工知能に最初に到達するのが男性である以上、その種の安っぽさを含まずに完成させる事は無理なのかも知れません。
全編をプロローグとして見せる途中で切れたような結末も、もう一つ斬れ味が悪かった。

この作品の暗示している結末や、これまでの人工知能を扱った作品を観る度に感じてきた結論は、人工知能に本当の意味で人にベネフィットが有るとは思えない。そして未熟な或いは完璧な人工知能がもたらす不利益が、人類にとって致命的なことは、もはやSFではないところまできている、と言うこと。
人類が自らを滅ぼす為に無意識下で造り上げてしまった、奢りの成れの果てにしか思えないのです。